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「なっ!? き、気づかなかった……が、もう戻るのは無理だな……」
「涼一はどうだ?」
「俺のはこれだ。ふざけてるぜ」
涼一の手には、カウボーイが使うような投げ縄がある。
「どうも、翔や河合みたいな銃ってのはかなりの当たりみたいだぜ。どれ、俺たち以外の連中は……」
涼一が教室の中を伺うと、生徒たちはまちまちに、ナイフ、鎌、特殊警棒などを手にしていた。どうやら武器はそれぞれ違ったものが入れられていたようだ。
その時、廊下に現れた他のクラスの生徒が話しかけてきた。A組からは、暴れている河合を全員で取り押さえていて、三人の他にはまだ出てきた者はいない。
「おい、そこの三人。俺はB組の重原だ。そこの一人は銃持ってんだろ? 一緒に職員室を襲撃しねえか」
「職員室?」と翔が聞き返す。
「俺らのB組は、お恥ずかしながらもう三分の二が死んじまったよ。生き残ったのは武器が強力な銃持ちだけだ。あの教師役ども、教師っていうからには職員室にいるんじゃねえか。そうでなけりゃ探し出すだけだけどな。そしてぶち殺すか脅すかして、爆弾を解除させる」
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