100人殺るまで帰れません

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 翔が「その前に爆破されるんじゃないのか」と言うと、重原は「だから、暗殺だよ。一人か二人は爆弾解除のために残してえなってだけ」と冷笑した。  男女十人ほどのB組の生き残りも全員廊下に出てきて、重原と同じように笑う。  それを聞いて、溌七が重原を睨んだ。 「君たち、B組の三分の二が死んで、銃持ちだけが生き残ったと言ったな。つまり、君たちが殺したのだな?」 「しょうがねえだろ。平和な女は黙れや」 「くっ。翔、こんな人たちに着いていくことは……」  しかし、翔は重原たちの方へ歩き出した。  絶句する溌七を尻目に、涼一が「行くのか」と翔に問いかけた。 「ああ。他に手が思い浮かばん」  その時ついに、A組の中からも新たな悲鳴が上がった。河合が何人かの級友に制圧されたところを、委員長の飯岡由美子が「河合君を放せエエエ!」と叫びながら何かの銃器を乱射し出したのだ。  たまらず、A組から何人かが飛び出して来る。  B組のメンバーと翔が走り出した。 「じゃあな、溌七、涼一! 後で外の体育用具室ででも落ち合おう!」 「翔も気を付けるんだぜ!」と涼一。 「どうか無事でな!」と溌七。  涼一と溌七は、翔たちとは廊下を逆に駆け出した。  ふと目をやったC組の方は、ひどく静かだ。電光掲示板には、もう既に、78と表示されていた。 ■  体育用具室は静かだった。     
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