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ごめんね side 咲耶
拓人に『友達に戻ろう』と、伝えた日から、3ヶ月たった。
社内の拓人のイメージが変わり、浮気男な印象を拭い落としていた。
仕事に関しても、新発明的な成果を挙げたらしく、社長賞を受賞していた。
この3ヶ月間、拓人から会うどころか、全く連絡も無かった。
拓人はわたしと友達に戻る事を受け入れてくれたのかもしれないと思ってた。
12月1日、わたしは27才になった。
誕生日だけど、いつも通り仕事をし、残業もするわたし。
22時過ぎに須賀主任と創薬研究センターの外に出ると、拓人が寒い中、外でわたしを待っていた。
拓人がわたしに気づいて、近づいてきた。
「咲耶、お誕生日おめでとう。仕事で疲れてるとこ悪いけど、おまえと話がしたい」
悩むわたし…。思わず、須賀主任の方を見た。
須賀主任に背中を押され、拓人ときちんと別れ話をしようと思い、会社の側のコーヒーショップに、拓人と入った。
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