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「君が持っているその本も、私の許可が無ければ外の世界へはもちろん出ることはできない。少しは納得したかね?」
その男、神さまはそう言うと満足そうに頷いて、どこからか引っ張り出してきた椅子に腰掛けた。
「この本...なんなんですか?」
俺は手に持っていたあの本を神さまに見せて言った。
「なんなんだも何も無いよ。そのタイトルの通りさ。」
「い、いやぁまさか本当に人生の攻略法が書いてあるって言うんですか?」
子供だからって馬鹿にされているのかと思い、俺は若干呆れたような口調で言った。
「君がその本の事を信じようが信じながろうが、その本の効果は変わりはしない。興味がないのであれば置いていけばいいし、興味があるんだったら持っていくといい。...きっと面白い事が起きると思うよ。」
あまりにも堂々と言うので、俺は逆に興味が湧いてきた。
「そんなに言うなら...読んでみますよ。いくらですか?」
「ふふん。まだ信じてないな。じゃあこうしよう。一ヶ月間限定でその本は無料で君に貸してやろう。一ヶ月後、本当に欲しくなったらお金を払いにくればいい。いらないんだったら本は返してくれ。そうなったら特にお金は取らない。」
神さまは指をパチンと鳴らしてそう言った。
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