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「全員の動作確認終了が確認され4分が経った。これより試験開始まで秒読みを行う。全員戦闘準備をとれ。59、58、57……」
待機してしばらく教官はよく通る声で演習場全体に声を掛け試験開始の秒読みを始める。受験生たちは立ち上がり小鬼の最終チェックや深呼吸を行う。リーンたちはお互いに背中を合わせるような陣形になりこれから来るであろう形水を迎え撃とうとしていた
「シェナちゃん、フランちゃん絶対合格しよう!!」
「ええ!!その代わり後ろは任せたわよ!!」
「ふふふ、それはこっちのセリフですよ……!」
一方北側にいる少女たちは上流階級の少女たちでまとめられていた。その中心にいた白髪のおさげの少女と紫髪の縦ロールは瞑想し秒読みが30を切ったときに目を開いた。
「ダリアさん。集中できましたか?」
「はい、テリアシーヌお姉様。先ほどは少しうろたえてしまいましたがもう大丈夫ですわ。さぁ、あなた達!!貴族の力を中流下流階級の方々に見せつけるのよ!!」
『はい、テリアシーヌお姉様!ダリアお姉様!』
ダリアの号令と共に周りの少女たちも声を上げるその洗練された様子はもはや軍と呼ぶにふさわしい様子である。
さらに南側では初めて着た制服でありながらどこか着崩してきている身なりが汚い少女たちで固まっていた。秒読みが15秒を切ったとき、その集団の中からフードの服を上から羽織った少女と長いくすんだ銀髪の小麦肌をした少女が現れ、自分たち以外の受験者たちをにらんでいた。どこか怒りをはらんだ笑みを見せ呟く
「教えてやろうよトルチェ、後がない人間の強さってやつをさ」
「そうですね、エクゥス。うざいですし」
エクゥスとトルシェに呼応するように他の少女たちも獰猛な笑みを浮かべ前かがみの戦闘態勢をとりつつ睨みつける。自分たち以外を、特に自分たちと反対側にいるテリアシーヌ達を。
それぞれの思いが交差し演習場の緊張感は極限まで張り詰められていた。そしてついに緊張感は一気に爆発する。
「3、2、1、0!!試験開始!!」
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