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次の日も、次の日も、相変わらずゴミ袋を108円で買っては、100万円で希望を買いに来るサラリーマン。 今日も、哀愁漂う背中を見送った。 「…そもそも、希望って100万円で買えるものなのか?」 ボソッと呟いた私に返事したのは、やはり店長だった。 「人それぞれだろうなぁ。その人の希望が何かにもよるし、100万を何に使うかにもよるしね」 「何に使うか…少なくとも、あのサラリーマンは100万円で私に希望を売って欲しい、ってことですよね?」 「まぁ、そうなるね…」 何考えてる?危ないことはダメだからね!?って焦ってる店長を尻目に、明日話しかけてみようか、なんて思っていた。
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