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……まさか、あの2人が人間に?!
いや、まだ鯉のぼりだなんて2人は言ってない。
だけど、僕のこと“緑”って呼んでた。
……間違いない、あの2人は僕の両隣りにいた立派な鯉のぼりだ!!
でも、どうしてここへ?
「やっと見つけた」、そう言ってたけど僕を連れ戻す為に来たのかな?
何はともあれ、自由な生活を知った僕は……
昇瑠さんの隣りを知ってしまった僕には、もうあの生活には戻れないよ――
そう色々な想いが交錯した僕は、昇瑠さんを見るなり激しく抱き着いたのでした。
何も知らない昇瑠さんは、当然驚いた顔をしていましたが何も聞かずに、僕をギュっとしてくれました。
「昇瑠さん、昇瑠さん、僕……昇瑠さんとずっと一緒にいたい!!!」
すると、昇瑠さんは俺の唇へと自分の唇を重ねてきました。
一瞬、何をされたのか分からなかった僕は驚きで全身が固まりました。
「……え?」
昇瑠さんの唇が離れ、驚いた僕は思わず驚きの声が出ました。
「一生、一緒にいるための契……だよ」
「え?」
穏やかな声で先程の行為の意味を、昇瑠さんは教えてくれました。
それなら、と僕も見様見真似で昇瑠さんの唇へと自分の唇を重ねてみました。
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