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俺の願いを聞き入れた神は、何の見返りも求めないでミライの病気が治る手助けを与えてくれた。 必要だった一千万はこの国の善民により達成され、ドナー患者も見つかり、幾多もの命の上でミライという存在がこの先も生きていく使命を与えられたのだ。 これは後から聞いた話だが、俺は不特定多数の人間に不審者扱いされていたらしい。 ただ、まあ、だからと言って人目を気にする性格にはならなかった。 それはミライが俺の隣で息をして、未来を明るく展望して、その笑顔を発露してくれるだけで、むしろ人前で堂々と胸を張れるのだ。 これで百歳までの夢を叶えられる。失わせしめた夢が手中に戻り、誰が喜ばずしていられよう。
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