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「このラブレターを書いた人間に、がぜん興味を持ってね。ついさらってきちゃった、ってわけさ」
「はぁ」
「この僕が直々に、君が結愛にふさわしい男か、確かめてみる」
「お手柔らかに……」
来てくれ、と言う敏樹の後をついて、崇は広い室内を巡った。
ここがキッチン、ここがレストルーム、ここがバスルームに、ここが書斎、と敏樹の個室でありながら、全ての機能が備わっている。
(僕の部屋とは大違いだ)
これは本当に、大変なお嬢様に告白してしまったんだ、と崇は今はここにいない結愛の事を思った。
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