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最後に、寝室に案内された。
ただこれまでと違って、ここには実際に足を踏み入れた。
大きなベッドが置かれた洋間で、オーディオセットも設けてあった。
「崇くんは結愛と同じ吹奏楽部なんだろう? お勧めの曲はあるかな」
「今よく聴いているのは、ショスタコーヴィチの5番です」
「『革命』か。目覚まし代わりにはなるかもしれないね。安眠には向いてないな」
今ではもう骨董品のレコードをぽん、と置くと、敏樹はベッドに向かって歩き出した。
崇は珍しいレコードやそのジャケットをもう少し眺めていたかったが、敏樹の後に続いた。
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