僕の愛情は背徳と交錯する

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 とうとうトランクス一枚になってしまった崇だったが、残念ながらここで終いではなかった。 「全部だよ」 「……」  さすがに、それには同意しかねる崇だ。  勇気を振り絞って、敏樹の眼を真っ直ぐに見た。 「早く」  口元は笑っているが、眼は笑っていない。  眼を、見るんじゃなかった。  魅入られる。  人の上に立つ者の持つ、妖しい力に崇は屈してしまった。
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