僕の愛情は背徳と交錯する

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 敏樹さん、と崇は声をかけた。  今度はハッキリと、でも優しい響きで。 「キス、してもいいですか」 「え?」  返事を待たずに、崇は敏樹に唇を重ねた。  初めは驚いたような敏樹だったが、やがてゆったりと互いに舌を絡ませ合った。  静かな、だが熱を帯びたキスだった。 「僕、確かに妹さんの事が好きです。だけど、それと同じくらい、敏樹さんの事も好きになっちゃったんです」 「崇くん」 「100回以上、愛し合いましょう」  敏樹は、もう何も言わずに崇を抱きしめた。  紅茶だけが、どんどん冷めていった。
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