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今度は別の部屋に連れて行かれた。そこにはいろんな人がいた。男、女、子ども。みんな鎖と錘を付けられている。
明らかに待遇が違い、場違いなほど美しい二人には奴隷たちからさえ冷たい視線しか向けられない。ルクスは決然とした表情を向けた。その顔にみんながやがて眼を背けて行った。
順番に部屋から連れ出されていく。一人、また一人と。長い時間を座ったままで過ごし、とうとう二人きりになった。
辺りの気配が消えたことを感じて、繋いでいるノクスの手に力が入る。
「大丈夫。ずっと一緒だよ」
ノクスはルクスの肩に頭を預けた。そんなノクスの腰に手を回して強く抱きしめた。
迎えが入って来た、3本の銀色の細い鎖を持って。アクセサリと言ってもいいほどの美しい光。ルクスの手とノクスの手が繋がれる。足もだ。そして残りの一つには少し大きな輪がついていて、鎖の部分は長めだ。
二つの輪がそれぞれの首にガチャリと嵌められる。ゆっくり歩き出す男の後ろを、床の様子が分からずによろめきがちに歩くノクスを抱えてルクスは歩いた。
ここに来る前にさせられたこと。今の姿。露わになった乳首。どれもが屈辱的だ。甘んじて受けた数々を憎む気持ちが徐々に燃え上がる。
周りにたくさんの客がいる大きな部屋の真ん中に立たされ、ルクスの目には怒りが溢れていた。客たちの間にどよめきが起きた。
「素晴らしい!」
「あれを侍らせたい」
「あれならばらばらでも高値でどこかに売れそうだ」
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