-助け舟-

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 私は、直一に、これ以上、根掘り葉掘りされるのは、嫌だったので、いきなり現れて、私と直一の会話を中断させた好子に感謝したい気持ちだったが、直一と好子のやり取りを見て、さすがに、直一が哀れになった…  好子の前で、まるで、頭が上がらないのだ…  見るも憐れな光景だった…  まるで、恐妻家の夫だった…  私は思った。  「…で、用事は済んだの?…」  「…用事? 用事ってなんの?…」  「…トイレに決まってるでしょ…」  好子が噛み付く。  
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