第三章

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「いや…いやいや、違うだろ。 お前、最近落ち着いてきたと思ってたけど、やっぱりだらしねぇ下半身してんじゃねぇか。」 …なんだよ、見直した俺がバカみたいじゃん。 結局そういう目的ってことは笹原ってやつと変わらないじゃんか。 「最近遊んでないのも…お前とが悦過ぎたせいだと俺は思う。 お前のせいで俺はほかの奴と出来なくなっちまったんだから、責任とれよ。 発情してないお互い普通の状態の時にしてみたい、んだけど。 …だいたいお前は何も感じなかった訳?」 …は? はあぁぁぁぁ!? マジで意味わかんないんだけど。 何も感じないかって言われても比べる対象がないし。 「いや、そりゃ発情期のΩとヒートのαがすりゃ良いだろうけど…。 お、俺は……他に経験がないからわかんねぇよ。 だから相性とかもよくわかんねぇ。」 ぽかんとした表情で折原は俺を見ている。 「え?…じゃ、俺が初めてってこと!?」 バカにしてんのか、こいつ。 「うるせーな、俺はお前と違って誰彼構わず寝ないんだよ。」 「…そ、そっか。…そう、だよな。」 なんなんだ、このヘコみ方は…。 「俺とお前普段は仲良くはないじゃん。お前だって…その本当は嫌だろ。 …なのになんでそんな必死になってる訳?」 嫌いな相手に好きな人とする行為を頼むなんていくら良かったとしてもどうかしてる。 「だからぁ!…その…他と出来ないんだよ、反応しねぇの!全く!マジで悩んでんだよ。」 うわぁ、顔、真っ赤。 そりゃ、そうか。 人に知られたくないこと、だろうし。 ましてや俺になんて。 「今回の笹原のことも黙っておくし、水瀬さんのことも黙っておく。 ただ水瀬さんともし付き合ったりしたら頼めねぇだろ、さすがに。 一時的なものかどうか確かめたいんだよ。…頼む。」 ……もう、こうまで言われたら頷くしか俺に選択肢はなかった。 色々助けてもらったのは事実だし、悩んでるのもマジらしいし。 とりあえず家に上げて、シャワーをした。 …あいつに触られて気持ち悪い。 「…折原も入るか?」 シャワーから出て声を掛けると、俺に近づいてきた。 「いや、…いい。それより…。」 折原を見上げる形でキスをされた。 ちゅっと、優しく触れるように。 「……ッ。」 こいつ、キスしやがった。 前はしなかったから、今回も入れるだけかと思ってたけど。 どう、すればいいのかわからない。でも柔らかくて気持ちいい。 力が段々と抜けていく。 緩んだ唇の間から、折原の舌が侵入してきた。 「もっと、口、開けて。」 「ん、ぅッ・・ッっ。」 舌が絡み合って腰のあたりがゾワゾワする。 そのまま深く舌が絡み合って、キスだけなのにもう下はしっかり反応していて反射的に腰を引いた。 ヤバい、気持ちいい。 こんな、こんなキス立ってられなくなる。 膝がガクガクしているのに気づいたのか、折原が俺の腰を引き寄せて、下半身が密着する。 「…あ、ッ。」 「反応、してんじゃん。…気持ちイイ?…俺も。」 ゴリッと音が鳴りそうなくらい擦り合わせる。 「ンンッ…ッや、それ…」 キスだけなのに、お互い熱を持った部分は服越しでも熱くて。 刺激されるたびに、体が震える。 「…ッ敏感。」 そのまま服を脱がされベッドに押し倒された。 「…はぁッ、無理やりにはする気はないから。本当に無理だったら言って。 出来るだけ、優しくする。」 俺の胸に顔を埋めて、指で舌で俺を翻弄する。 …胸が気持ちいいとか、恥ずかしすぎる。 声を上げてしまわないように、片手で口を押える。 「ここ・・・気持ちいい?」 乳首を舐めながら、見せつけるように俺を見る。 …ナニ、こいつなんかキャラ変わってねぇ!? 何が面白いのかわからないが、そこを吸ったり舐めたりされて体はもう熱が溜まって爆発してしまいそう。 「…も…いぃから…そこ、ッやだっって…んッ。」 そのまま片手が俺の下へ伸びる。 「…ぐちゃぐちゃだな…。一回イッとく?」 何が?と答えようとすると、 折原の頭が急に下に移動した。 まさかと思ったけど、時既に遅し。 「アアあぁッ!…っちょ、おま…やだ、ってナニしてッっんッ。」 「コレ、気持ちい?…ッ俺もこれ、人にすんの初めて。」
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