第三章

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「すげ……どんどん出てくる。」 下から上へ、舐めながら咥えたり、強く吸いながら擦られる。 「ンッ…だめ…もう出る、で…るからッ離し…ンッぅあッ!」 お、思いっきりイッてしまった…。 すごい気持ちよかった…。 はぁはぁと息をしながら折原を見る。 「ご…ごめん。」 「すげーでた。…早いし。溜まってた?」 「う…うるさいな。されたことないから仕方ないだろ。」 ハハッと笑う折原は普段俺の前では絶対見せない顔だ。 …なんか変に意識する。 前は理性も飛んでたし、実際記憶も曖昧だけど、今回のコレは確実に意識のある中でする行為だ。 「…怖いか?」 俺の複雑そうな表情を読み取ったのか、心配そうに聞いてくる。 変に優しくされると居心地悪い。 恋人でもないのにさ。 「や…大丈夫。でもお前は?」 反応しないって言ってたし。 男のイク姿なんて見て萎えてたらそれまでだし。 折原は答えにくそうに俺の右手を取って、自分の下半身に押し当てた。 っちょ、ちょっとまって!? ……さっきよりデカくない? っていうか、あり得ないサイズしてねぇ!? 「もーなんか我慢しすぎてズキズキする。…これ以上はきついかも。その、さ。…いい?」 そんな凶器見せながら、可愛い聞き方するなよ。 「そ、それ、入んの…?っ…絶対無理、。絶対無理だって。」 「大丈夫、慣らすし。きつかったら言えよ?」 そっと後ろに触れた手が探るように内部に押し入ってくる。 痛みはない。 指の形がはっきりわかるくらい、折原の指を締め付けている。 「ふ…っっく、んんッ!」 「あ、ココ。気持ちいい?触ると段々濡れてきた。前も元気になってきたし。」 その部分を何度も何度も緩く撫でるように擦る。そのたびに湿った音がする。 いつの間にか指も増やされて、しっかり立ち上がった前も、決定的な快感を求めているせいか無意識に腰をくねらせてしまう。 「もう…入れたい。…ぐちょぐちょになってるから大丈夫かな。」 自分でもわかるくらい後ろは濡れていることはわかる。 もう怖いなんて気持ちはなくて、 ただ決定的な刺激が早く欲しくて、無意識に足を開いた。 「…ッエロい眺め。」 「ッツはぁあぁッ!ん…ッ。」 押し入ってきた質量は想像をはるかに超えるくらい大きく、中全体が擦りあげられる。 声を我慢しているのに漏れてしまう。 こんな、気持ちいいなんて。 「ッくッ、…締めすぎ。」 口に当てていた手を外されて、指を絡めるように繋がれる。 …この体勢顔も何も隠せない。 全部こいつに晒している。 「ちょ…ッ、そんな…動くと…ッ。」 ヤバい、さっきイッたばかりなのに。 「…はぁっ、マジで…キモチいいッ。」 耳元で首筋にキスされながら低音が響く。 それだけで腰の奥が疼いてくる。 「あーー…これマジヤバい。めっちゃ気持ちいい。」 俺に覆いかぶさって首元に唇を寄せたまま激しく律動する。 折原の匂いがして、それだけで頭がぼーっとしてきた。 「…ッい…いい…匂い。」 意識せずに出た言葉は折原の耳に届いていたようで。 中の昂ぶりがひと回り大きくなったような気がした。 「…俺も…お前の匂い、好き。」 折原が動くたび、汗が俺の体に落ちる。 顔を見ると、普段のアイツとは違う顔をしていて。 誰かを抱く時はこんな風になるんだな…と頭の隅の方で思っていると、 視線が交わった。 「…っ伊織、。」 「…ッえ、あッ!嘘…ッあぁッ。」 切羽詰まったように、囁かれた自分の名前。 その瞬間せき止められていた欲望が弾けた。 そのあと、折原も小さく呻いて俺の中に熱を吐き出した。
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