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プルルルル、プルルルル、プルルルル………
結城は居酒屋大将から帰宅してすぐに携帯電話が鳴った。
結城はポケットから携帯電話を取り
『もしもし、結城です………』
《もしもし、大門ですッッッ。先輩ッッッ、今すぐに鴨川警察署に来て下さいッッッ!!》
『どうした?何を慌ててるんだ?』
《どうもこうも、早坂さんがッッッ………》
……………
鴨川警察署、捜査一課
結城と敬子は急いで鴨川警察署捜査一課の部屋に入った。
結城は自分の両手で大門の両肩を強く揺さぶり強い口調で
『大門、どう言う事だよッッッ。あの娘は殺人なんか出来る様な娘じゃないぞッッッ!!』
敬子も結城と同様に強い口調で大門に詰め寄り
『小百合はどこに居るのッッッ?』
大門は二人の迫力に後退りしながらタジタジになり
『ちょっ、落ち着いて下さい。自分も早坂さんが殺人なんか出来る方ではないのはわかってます。』
結城は大門の襟首を掴み
『何があったんだよっ!!』
『先輩ッッッ、首………マジ苦しい〜………』
大門は襟首を掴んでる結城の手を押し退け、ポケットから手帳を取り
『せ、先輩っ 落ち着いて下さいっ………他のメンバーが取り調べをやったのですが、自分はマジックミラーかはその取り調べを見てまして………婚活パーティーで知り合った男性と仲良くなり、ホテルの部屋に案内され、談笑してる時にボーイがドアをノックして、男性がボーイと接触してる時に、早坂さんはトイレには入り、トイレから出た時に後ろから殴られて気を失ったそうです。』
敬子は大門の説明に結城と顔を見合わせたあと、敬子が大門の襟首を掴み強い口調で
『それじゃ、小百合は被害者じゃない。本当に警察は何をやってるのッッッ!!』
大門は自分の襟首を掴んでる敬子の腕を押し退け、敬子の言葉にタジタジになりながら
『お………奥様も落ち着いて下さい。ま………まだあるんですよ。』
結城はまた大門に詰め寄り
『他に何があっあんだ?』
敬子も結城同様に大門に詰め寄り
『そうよ、小百合に何があったの?』
敬子は大門を睨み、蛇に睨まれた蛙状態の大門は二人の迫力に圧倒されながら
『自分らがホテルの部屋に入った時、その男性は刃物で背中を刺されてて即死状態でした………ただ問題がその後で………』
敬子は大門の言葉に
『小百合に何があったの?』
大門は敬子を見て
『倒れて死亡してた男性の真後ろで、早坂さんが左手に血痕の付着したナイフを持って倒れてたんです………』
結城と敬子は大門に喰って掛かる様に
『早坂さんを後ろから襲った人物が、早坂さんを犯人に仕立て上げたんだろッッッ!!』
『そうよ、警察は本当に何やってるのッッッ!!このまま小百合を逮捕したら私は大門君を一生許さないからねッッッ!! 一生 警察を恨むわよッッッ!!』
大門は結城の迫力と敬子の迫力にタジタジの状態で
『自分もわかってますが、先輩も奥様も ご存知の通り、今現在の状況を見てお解りですよね。もちろん自分、早坂さんの無実を証明したいです。』
結城は手に拳を作り強く握り腕を震わせ
『俺が早坂さんの無実を証明してやるよ。大門、今すぐに俺と敬子を早坂さんに合わせてくれ。早坂さん、心細くて泣いてるぞ………』
取り調べ室
ガチャ………
敬子と結城が取り調べ室に入ると、うつむいてた小百合が敬子と結城の顔を見て安心したのか、大粒の涙を見せ立ち上がって
『お敬、結城君、私 何もやってないッッッ!!お願いだから信じてッッッ!!お敬、結城君ッッッ、私を助けてッッッ!!お願い………って、えっ………』
小百合は結城の行動に一瞬驚いた。
結城は取り乱してる小百合を強く抱きしめ耳元で
『早坂さん、遅くなってごめんな。もう心配しなくて大丈夫だ。俺が早坂さんを助けるから。何かあれば俺が身体張ってでも守るから………って、あれ?返事がないな。』
結城の胸で小百合は
『結城君、暖かい………お敬には申し訳ないけど、ありがとう………』
結城は小百合を自分の胸から離し、小百合の頬に手を添え顔を見てにっこり笑って
『少しは落ち着いてくれた?もう、怖いものないからね。今日、一緒に帰るぞ。今から早坂さんの無実を証明しに鑑識課に行ってくるから安心して待っててな。』
小百合は照れた様子で
『落ち着いたよ、ありがとう。うん、わかった………待ってるね。』
結城は敬子に
『早坂さんを頼む。大門、今から鑑識課に行くぞ。』
敬子は笑顔で
『もちろん了解。』
結城と大門は鑑識課に向かった。
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