捜査開始

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敬子との言い争いで興奮状態の結城は 『止めないでくれッッッ!! 早坂さんはあの部屋にいた唯一の人物なんだぞ。色々と聞く事だってあるんだッッッ!! 』 敬子も結城との言い争いで興奮状態のまま 華蓮を小百合に預け 『私の事も止めないでッッッ!! 小百合に少しは気を使ってほしいって言ってるのッッッ!! 』 結城はため息をつき出入口に向かって歩き 『もういいッッッ!! これ以上敬子と喧嘩したくないから頭を冷やしに外に行ってくるッッッ!! 』 中瀬は慌てて結城の腕を掴み 『今、外に行ってどうするのよ。ちゃんと敬子さんと話をして仲直りしなきゃ駄目だよ。』 結城は自分の腕を掴んでる中瀬に強い口調で 『離せッッッ!! こんな状態で冷静に話なんか出来るかよッッッ!! 敬子は少しでも捜査の事をわかってると思ってたけど 全然わかってないじゃないかッッッ!! 中瀬さんッッッ、離してくれッッッ!! 』 中瀬は結城に対し敬子に負けないぐらいの強い口調で 『嫌だッッッ!! 絶対に離すもんかッッッ!! 敬子さんと話し合ってくれるまで離さないからねッッッ!! 』 敬子はついに泣き出し涙声で結城に向かって強い口調で 『純君には心ってないのッッッ?少しだけても気を使ってあげてよッッッ!!警部補までいった純君の捜査の腕ってそんなものだったのッッッ?』 結城は敬子の言葉にこれ以上言い合いをすると取り返しがつかないと感じ、自分の腕を掴んでる中瀬の手を振り払って出入口のドアを開けて外に出ようとした時 早坂は華蓮を座布団の上に寝かせ立ち上がり泣きながら 『私の為に止めてよ〜ッッッ、私、お敬と結城君は仲睦じい自慢の夫婦だと思ってるんだから、喧嘩は止めてよ〜………本当にごめん………これも私のせいなんだ………本当にごめん………』 泣いてる小百合は顔をハンカチで被せてしまい思い切り泣いた……… 中瀬も二人の言い争いに悲しくなり涙を見せ泣きながら小百合の背中を摩り 『この喧嘩は早坂さんのせいじゃないよ。二人共早坂さんを助けたいんじゃないの?今、喧嘩してどうするの?ここで喧嘩して事件が解決するの?いい加減にしなよッッッ!! 二人の喧嘩 本当に悲しいよッッッ………』 中瀬は泣きながら敬子と結城を怒鳴った。 敬子と結城は黙って中瀬の話しを聞いていた。 越智は結城と敬子の間に立ち 『結城君も敬子さんも落ち着いてよ。なんで喧嘩するの?お互いに早坂さんを守りたいって気持ちはわかるけど、喧嘩は駄目だよ。』 結城はうつむき 『ごめん………早坂さんはあの現場に居た唯一の人物。酷かもしれないけど色々聞く事だって出てくるさ………』 敬子もうつむいて 『大人気なくてごめん………昨日の今日だし、少しだけでも気を使ってほしかった。小百合は初めて出会った時から繊細だったから………』 早坂は泣きながら 『お敬、気を使ってくれてありがとう。私は大丈夫だよ。結城君、私を現場に連れて行っても大丈夫だからね………』 敬子は 『小百合………』 結城はカウンター席に座り 『その時は敬子も一緒に連れて行く。それなら多少でも気は楽だと思う………ねぇ、婚活パーティーの主催は鴨川市役所なの?』 小百合は 『うん、鴨川市役所だよ。』 結城は 『市役所でも主催してるらしいもんな。』 野間口は厨房から出てきて 『しかし、最初の防犯カメラの映像にはボーイの姿が映ってなかったんだろ。』 結城は野間口に 『何かトリックがあるんじゃないかって思ったんだけどさ。防犯カメラに映ってなければ、何かトリックを使って中に侵入してたんじゃないかって思ってさ。』 中瀬は 『それじゃ、最初に確認した防犯カメラを今度は山本さんが部屋に入った時から確認するの?』 結城は 『ゼロから全部確認しようかと思ってる。時間かかるけど、自分が納得するまでやらせてもらう。帰宅したら今日も確認しないと………』 敬子は 『まさか、山本君の家に川口さんとの写真があるなんて………』 結城は 『当時は二人、仲は良かったの?』 敬子は 『ほとんど絡む事はなかったんじゃないかな。山本君、結構やんちゃだったから女子からも良い様に思われてなかったと思う。』 結城は 『殺害された山本、何かあるかもね………』 結城はお猪口に酒を注ぎ一気に飲んだ。 結城は越智に 『越智さん、事件解決前借りしてウォッカ飲んで良い?』 越智は笑って 『事件解決前借りって………駄目に決まってるでしょ。そんなの聞いた事ないんだけど………』 結城は立ち上がって財布を出し 『やっぱり駄目か〜。帰って防犯カメラ確認するか。お会計よろしく。』 会計を済ませて敬子は華蓮を抱っこして結城達は事務所に向かった。 その途中 中瀬は 『私も一緒に防犯カメラ確認する〜。』 結城は 『駄目。昨日、一緒に確認して寝不足なんだから今日は帰って寝なきゃ駄目。』 中瀬は 『結城君は大丈夫なの?』 結城は 『俺は警察時代に慣れてるから大丈夫。』 小百合はうつむき結城に 『私の為にありがとう………』 結城は笑って小百合に 『そんな顔するんじゃないよ。自分の気持ちが落ち着かないだけだから、だから普段の早坂さんを見せてよ。そんな顔したらほっぺたつねっちゃうぞ〜。』 早坂は 『結城君………』 敬子も笑って小百合に 『私も小百合のほっぺたつねっちゃうぞ〜。』 小百合は敬子に 『お敬………』 中瀬も笑って小百合に 『それじゃ私も早坂さんのほっぺたつねっちゃうぞ〜。』 小百合は中瀬に 『中瀬さん………』
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