捜査開始

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ホテルの部屋 結城は山本が殺害した部屋を見渡した。 中瀬も部屋の中を見渡して 『事件が起きた時から何も手付かずなんだね。』 結城は鞄から懐中電灯を取り出し 『暫くの間、現場保存しておいてほしいって大門に頼んでおいたんだ。 結城は懐中電灯を点け膝まづいて部屋の中の狭い隙間を確認し始めた。 中瀬は 『そんな狭いスペースに何かあったら奇跡だよ。幾ら何でもそんな狭いスペースなんかに飛ばないよ。』 結城は起き上がり 『やってみなきゃわからなだろ。可能性がゼロじゃなければ一つ一つ調べていかないとさ。』 中瀬は 『わかった。それじゃ私はこっち側の隙間を探すね。』 結城は鞄からもう一つ懐中電灯を出して渡し中瀬も隙間を調べ始めた。 結城は違う場所の隙間に移動し 『やっぱり無いか〜………』 中瀬も次の隙間に移動した。 『やっぱり無いね〜………痛ッッッ………』 中瀬は敷きマットの辺りに膝をついていたが結城は中瀬に 『どうした?大丈夫か?』 中瀬は 『痛かったけど大丈夫。この敷きマットの下に何かあるよ。』 結城は 『敷きマットの下?』 結城は敷きマットをどかした。 結城は 『なんだこれ?ってか、なんでこんな場所にネクタイピンが………』 敷きマットの下にはネクタイピンが落ちていた。 中瀬も結城の横でそのネクタイピンを見て 『まさか犯人の落し物?このネクタイピン結構高級そうなネクタイピンだな………ダイヤモンドが埋め込まれてるよ。』 結城は 『山本がチェックインした時の服装、婚活パーティーの時の服装を確認する必要があるよな。山本がネクタイをしてなかったなら、犯人の落し物の可能性は充分にあるよ。もしかしたら指紋も付着してる可能性も。』 結城は鑑識仕様のビニール袋にダイヤモンド付きネクタイピンを仕舞い 『さて、どうしようか?』 中瀬は 『後は大門君の連絡待ちだね。』 結城は 『このネクタイピンを大門に持って行って指紋を調べてもらおうか。』 中瀬は 『犯人は最初から中に居たのか、はたまたドアの向こうからドアノックで山本さんが鍵を開けてから中に侵入したのか………』 結城は 『ただ、最初から中に居たなら ここのホテルはカードキーだけど、そのカードキーはどこで手に入れたんだろうね………』 中瀬は 『フロントで確認しでみようよ。』 結城は 『他に何か疑問はある?』 中瀬は 『殺害された正式な時間も知りたいよね。』 結城は 『それも今日 大門から確認とろうか。』 …………… 一階フロント 結城は 『ここのホテルのカードキーはどなたが管理してるんですか?』 フロントの男性は 『フロント全員で管理してます。』 結城は 『変な話し持ち出す事も可能なんですか?』 フロントの男性は 『持ち出す事は出来ません。今、私の上司を呼びますので ロビーの椅子に座ってお待ち下さい。』 結城と中瀬はロビーの椅子に座り 『持ち出す事が可能ならフロントの誰かが犯人か………?』 中瀬は 『いや、そんな簡単には持ち出す事は出来ないと思うよ。』
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