捜査開始

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結城は 『良いところって、どんな感じまで?』 主催者の女性は 『気の合う女性を見つけて、良いところまで行くらしいのですが………駄目になってまた婚活パーティーに参加してると本人が言ってました。』 結城は 『仲良くなった女性達の名前ってわかりますか?』 主催者の女性はタブレットを確認し、またタブレットを結城の方に向けた。 『確か、この前の館山市のホテルではこの女性。その前の鴨川市のホテルではこの女性。で、その前の南房総市千倉町のホテルではこの女性。その前の鴨川市のホテルではこの女性だったと思います。』 結城はメモ帳に書き込みをしながら 『ありがとうございます。また何かあれば教えて下さい。そうだ、彼女達の写真はありませんか?あればお借りしたいのですが………』 主催者の女性は笑顔で 『私どもでわかる事であればいつでも大丈夫ですよ。写真ですか?ちょっとお待ち下さい。』 主催者の女性は一度立ち上がり奥に行き、暫くして戻ってきて結城に渡し 『この写真で良ければどうぞ………』 結城は4枚の写真を受け取り 『ありがとうございます。お借りします。』 …………… 鴨川市役所の駐車場。 結城は運転席に座り時計を確認し 『今日は帰ろう。明日朝一番にまた山本のアパートに行ってもう一度部屋をあさりに行くよ。まだ何かありそうだし。』 助手席に座ってる中瀬は 『りょーかーい。』 結城はエンジンをかけて太海の事務所に向かった。 運転中の結城は 『帰って風呂入って居酒屋大将に行こう。』 中瀬は 『私もお供しまーす。』 結城は 『しかし山本は、自分の職業をなぜ偽ったんだろうな………』 中瀬は 『何か偽らなきゃいけない理由があったのかな?』 車は鴨川が流れてる川に架かる橋、加茂川橋を通り その先を左に曲がって太海に抜ける海沿いの坂道に入り結城は 『偽らなきゃマズイ理由………』 中瀬は助手席から海を眺めながら 『何か理由がなきゃ偽らないよね。』 結城は鴨川青年の家を通り過ぎ 『偽らなきゃマズイ理由………確かに偽らなきゃマズイ理由があったって………中瀬さんの推理は当たってると思う。ただ、その偽らなきゃいけない理由………全然読めないな………』 中瀬は 『明日また山本宅に行くなら、その偽らなきゃいけない理由を探してみようよ。』 結城は 『うん、そうだね………』 中瀬は笑いをこらえ 『そう言えば さっきのタブレットに早坂さんの情報もあったの気がついた?』 結城は爆笑し 『茶道と華道か?』 中瀬もこらえてた笑いが吹き出てしまい 『あれ本当かな〜?』 結城はまだ爆笑しながら 『絶対に嘘に決まってるだろ。茶道と花道やってるなんて聞いた事ないし。まったく見栄ばかり張るんだから………笑いがとまらないし………』 ……………… 居酒屋大将座敷席 野間口は日本酒とサワー2つ烏龍茶を1つを運んできた。 『しかし山本って、何かありそうだよな。』 その後に越智がおでんを運んで来た。 『自分の職業を偽ってたって話しから何かしらありそうだよ。』 結城は 『なぜ偽る必要があったのか………』 敬子はサワーを飲みながら 『そんな場所で偽わるなんて最低だね。』 中瀬はサワーを飲み干し 『女の敵だよ。フリーターなのに貿易会社の社長って登録してて本当に最低だよ。』 結城は日本酒を飲み 『時間があれば、山本と仲良くなったって女性達にも話を聞きたいよな。』 結城は酔っ払った勢いで小百合のほっぺたを軽くつねり 『早坂さ〜ん、やけに静かじゃ〜ん。いつもの早坂さんが見たいな〜。』 小百合は 『結城君が大きく見える………』 結城は笑って 『そりゃ〜早坂さんと比べればガタイは大きいって。』 越智は 『そう言う意味じゃないって。頼れる存在って意味だよ。』 結城は早坂に 『そっか………何も心配する事はないからね。普段の早坂さんを見せてよ。』 小百合は 『結城君、ありがとう。お敬には申し訳ないけど、結城君の暖かさが凄く伝わってくる。』 結城は酔った勢いなのか笑って 『一度で良いから早坂さんが酒飲んだところを見てみたい。』 小百合は照れた様子で 『結城君のリクエストであればいいよ………』
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