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結城は朝食を食べ終え事務所で新聞を読んでいる時
ガタ………
『おはよう………ごめん、寝過ぎちゃった………』
小百合が起きてきた。
結城は小百合を心配し
『体調は大丈夫なの?二日酔い大丈夫なら朝食を食べてきなよ。今日は中瀬さん手作りだよ。』
小百合は笑顔で
『うん、大丈夫みたい。昨日私帰りどうやって帰ってきたの?………中瀬さん手作りもお敬子の手作りも美味しいから楽しみ。』
結城は冗談で
『帰り?え〜っとね、凄いハイテンションで………初めてあんな早坂さんを見たよ。』
小百合は驚き
『えっ、本当に?私、記憶にない………》
その時、敬子が華蓮を抱っこして事務所に入ってきて
『純君、嘘言わないの。小百合が可哀想でしょ。小百合が飲んだ後、眠っちゃって純君がおんぶしてここまで帰ってきたんだよ。』
小百合は敬子の言葉に安心し、結城に
『結城君、そうやって嘘ついて楽しむんだもん………』
結城は
『ごめん………』
小百合は照れながらうつむき、結城から目をそらして
『それと………おんぶしてここまで連れて来てくれてありがとう。』
結城は笑って
『寝顔が可愛かったよ。』
小百合は一層顔を赤くし照れて、その姿を見た敬子は笑って
『小百合、顔が真っ赤だよ。』
小百合はタオルで顔を隠し
『二人共、意地悪なんだから………』
中瀬はその光景を見て笑いながら
『早坂さん、顔洗ってきちゃってよ。その間に朝食温めちゃうから。今日は私が朝食作ったから食べてほしいな。』
小百合は
『うん、わかった。中瀬さんの手作り、美味しいもんね。顔 洗ってくる。』
小百合は洗面所に入って行った。
……………
結城は運転席に乗り込み
『鴨川市二件、千倉町一件、館山市一件、全部で四件だね。』
助手席に座ってる中瀬は
『捜査が進展する様な情報が聞ければ良いね。』
結城は車を走らせ
『最初は鴨川市から攻めよう。』
中瀬は
『らじゃー………』
結城は
『しかし、フリーターなのに貿易会社の社長って嘘まで言って婚活パーティーに参加するって………もし上手くいったとして最後にはバレるだろうに、どうするつもりだったんだろうね。』
中瀬は
『男の人は見栄っ張りって多いよね。山本さんが本当に嘘ついてたなら詐欺だよ。』
結城は笑って
『婚活パーティに参加してる女性だって詐欺だぞ。』
中瀬は
『結城君の事だから、何が言いたいかわかるけど………一応聞いとく。で、婚活パーティーに参加してる女性の何が詐欺なの?』
結城は笑いながら
『あの化粧が詐欺だよ。化粧落としたら別人ってぐらいの化粧………』
中瀬も笑って
『みんな気合い入れて参加してるの。化粧落としたら別の顔………騙される男性陣が悪い………』
結城は中瀬の言葉に爆笑した。
『中瀬さんも化粧落としたら別の顔だったりして………』
中瀬は鞄から手鏡を出して自分の顔を映し
『私の化粧は薄いからね。それと昨日 敬子さんと何があったの?』
結城は中瀬の言葉に
『な………何もないよ、何もなかったよ。』
中瀬は結城の方を見て
『私、結城君との付き合いって一番長いんだよ。結城君が嘘つくと直ぐにわかるんだからね。』
結城は
『敬子が眠れなかったみたいで、腕枕しただけだよ。そしたら寝すぎるぐらい眠れたみたいで。』
中瀬はうつむいて
『敬子さん、羨ましいな………』
結城は
『中瀬さんにもやってあげるから。』
中瀬は
『約束だからね………』
最初の女性の自宅前に到着した。
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