平穏のち占い………

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結城は笑って 『占いでって信じて良いものなのか。』 中瀬も笑って 『私は朝のニュースの占いは見てくるよ。』 敬子は 『動機はどうであれ上手くいってほしいな。』 佳奈枝は 『私は小百合の動機を聞いて小百合らしいって思った。』 結城は立ち上がり 『かき氷、もっと作るか。今度は味何が良い?』 中瀬も立ち上がって 『梅酒は?』 佳奈枝は 『ついにかき氷に酒かい。それなら私はワインで。』 結城は 『中瀬さんは梅酒じゃなくウォッカだろ。』 中瀬は 『ウォッカって、かき氷の氷がすぐに溶けそう。』 結城は 『それじゃ俺はブランデー。』 中瀬は 『ブランデーもすぐに氷が溶けそうだよね。』 敬子は 『今時間はお酒は駄目だよ。今日はお客様来る可能性があるから。お酒のかき氷は夜ね。』 佳奈枝は 『私もまだマズイか。』 結城は 『大手の会社の社長自ら酒はマズイって。』 佳奈枝は笑って 『昼間に飲んだのバレたら社員に示し付かないからな。でもバレなきゃ………』 敬子は笑って 『楽しみは後まで取っておかないとね。』 結城は 『夜は夜で野間口のところに行くし今は我慢だ。』 敬子は佳奈枝に 『そういえばさ、婚活パーティーってどこでやってるの?』 佳奈枝は 『確か、鴨川シーサイドベイホテルだったはず。』 結城は 『占いでってのがなぁ。』 中瀬は 『何はともあれ早坂さんが幸せになってくれればそれで良いじゃん。』 結城は笑って 『早坂さんと結婚した男性は大変だぞ〜。洞察力と観察力は人三倍あるし、最近は磨きがかかってるから隠し事出来ないぞ。』 『………………』 中瀬は話をしてる最中に、敬子の様子を察知し 『確かに………って、結城君ッッッ。』 中瀬は敬子の雰囲気に気がつき結城に目で合図した。 敬子は結城を見て 『ふ〜ん、その言い方だと純君 私に色々隠し事してるって聞こえるんだけど………』 結城は慌てて 『あるわけないだろ、敬子の誤解だよ。』 敬子は疑う様に 『ふ〜ん、どうだか………』 結城は 『本当だよ、俺は敬子だけだって………』 敬子は 『本当かな〜………』 結城は立ち上がり 『本当だよ、本当、大丈夫だから。』 結城は雲行きが悪い雰囲気だったので、壁にかけてある時計を確認し 『そうだ、物置きの中の道具類の整理してこよっと………』 敬子は事務所の外に行く結城の背中を見て 『純君、ずる〜い。逃げた〜………』 二人の会話を聞いてた中瀬と佳奈枝は笑った。
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