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第一回 私は神様です。
皆様初めまして。私は神様です。どうか以後お見知りおきを。
有象無象の犇めきの中、物書きカースト最下層にまで埋もれてしまっているこのエッセイまで〝運良くも悪くも〟辿り着けた貴方様へ。
何時人生の終わりがやってくるかも分からない。
神の気まぐれだけで突然終わらされてしまうかもしれない、そんな儚き人生。
きっと、そんな『限られた時間』の中で貴方様は、自分のためにがむしゃらに、誰かのために世のためと奔走し、時に「苦しい」と醜くのたうち回り、『世間』という曖昧な枠組みからうっかり外されてしまわぬよう、自分なりに一番見映え良いポーズ(格好)をとって、日々各々過ごしているのだとお察しいたします。
貴方様のポーズは、この世に生を受けてから暫くの間なら無意識で保っていられました。貴方様の好きな形好きな大きさで自由に表現することができたでしょう。自由なポーズを表現できていた頃は、言葉などでは説明が野暮になってしまうほどに、ただ楽しく幸せな時間であったはずです。
当時はまだ純粋だった貴方様の自由。
その時貴方様の側に居てくれていた方達は、その純粋を、誰一人として壊すことなどできなかったでしょう。
幸せそうで向こう見ずな貴方様の『純粋』と『自由』を「壊してしまおう」などという幼稚な発想は誰一人として頭に浮かべもしなかったでしょう。
しかしある時から貴方様は、己のポーズを客観視するよう世間様から強いられてしまいました。
誰でも多少なり「自由なポーズを取ることは控えよう」と意識せざるを得なくなってしまった。
そして、その瞬間から貴方様は、『自分の見映えを気にする』ということを意識始めたのです。
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