第一回 私は神様です。

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己の自由を求めて相手のパーソナルスペースを奪ってしまうこともあれば、その逆もしかり。 『純粋』と『自由』で居られる時間が長ければ長い方ほど、貴方様の自由を周りの方たちが共に楽しんでいて、その共有している自由が崩れないように、純粋で支えてくださっているのだと断言できます。 きっと貴方様の現在のポーズも、他人様の『自由の尊重』や、優しさのない『共生同盟』を強引に組まさたことによって今まで何度何度も崩されては積み直し、なんとかどうにか現在の形に落ち着いていたのでしょう。 崩される度泣いたり悔しんだ。 それにもめげず、何度も一から積み上げ直したのでしょう。 そして、いつしか貴方様のポーズは、自らを取り囲むように守る『城』のような形へ変わっていかざるを得なかった。 『城』は、大きさも強度も造りも人それぞれです。 他者の侵入を許しても簡単に崩れない城もあれば、誰の侵入も許さないほど頑強に造り、24時間体制で入念に警備をしていたにも関わらず何故か自然と崩れてしまったという城もあるでしょう。 城は建てるまでが大変です。 土地や環境にとても左右されますから。 城の中での生活には平等もなければ正解もありません。 あるのは貴方様の純粋と自由だけです。 人によっては「幸せ」と言える。 人によっては「くだらねえ」としか言えない。 だけど明日には一転、逆の事を言っているかもしれない。 そんな不安定な憂鬱を抱えた人生を、きっと現在の貴方様は『城』の中で過ごしているのであろうと、心中をお察しいたします。
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