第一回 私は神様です。

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突然ですがここでご報告です。 今の貴方様は、容量に限りあるとても貴重なお時間を使って、私がただ排泄している『稚拙で抽象的な文章』に目を通し、一字一句丁寧に目で追い続けています。 挙句この出鱈目な文脈から『在るはずもない真意』まで汲み取ろうとしている。 そんな優しい貴方様のことを私は『とても物好きな人間』なのだろう、と推測しています。 何故なら既にここまでの数行で「馬鹿馬鹿しい」「意味分かんない」「堅苦しい」「趣味合わなそう」「気持ち悪い」「騙された」と、このページから去っていった方が沢山います。 それが何よりの根拠です。 きっと。山のような有象無象です。しかも、殆どの方がそうです。 残念ながら、今の私にはご縁がなかった方々なのでしょう。 しかし何度も何度も考えれば考えるほどに、現在もこの場所に留まって読み進められている貴方様はすごい。 かなりの物好きで、変哲な優しさまでも持ち合わせた人間であると、姿形見えずとも私はありありとイメージできております。 きっと貴方様は、日常生活の会話では語れる場所がないほどに数奇な人生を歩んでこられたのでしょう。だからこそ小説・エッセイが好きで、読みたいと、書きたいと、そして誰かに読んでもらいたいと、無意識にまるで何かに引き寄せられるようにして、ここまで辿り着いたのでしょう。 これが『縁』というものなのだ、と私はいつも驚かされます。 冒頭からとても長文になってしまいましたが、現在、私は全身全霊で貴方様に〝感謝申し上げております〟。 よくぞここまで。 辿り着いてくださいました。 来てくださいました。 そして、留まってくださいました。
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