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「何にもならなくても、俺はお前と抱き合いたいんだよ。いい加減分かれ。」 柄にもなく、真剣な表情と声で言われ、そのまま動けなくなった。 「俺も、お前も別に普通に女に欲情出来てそれなのに、こんなのおかしいだろ?」 自分で思っているよりも、震えて頼りない声になってしまった。 「は?別におかしかろうが何だろうがお前を俺の物に出来るならもう何でもいいよ。」 幼馴染はそういうとそっと俺の唇に自分のそれを押し当てた。 「俺は覚悟を決めたから、お前もそろそろ腹くくれ。」 「……俺さ、SEX嫌いなんだ。」 「は?それで?」 「気持ち悪いだろう、人肌って。」 「ふーん、何それ。人肌の気持ち悪さに気がいかないくらいぐちゃぐちゃにしろってことか?」 この童貞脳が!! スパーンと音を立てて幼馴染の頭をひっぱたいてやった。 「……まあ、でも…それでいいか。」 俺は諦めたように息を吐いた。 とたんに良しと言われた犬のように飛びかかってくる幼馴染に早くも選択を誤ったかと思った。 ◆ SEXの気持ち悪さを感じたかって?それは聞かないでいただきたい。 ただ、暫くは遠慮したい気持ちで一杯だ。正直体が持たない。 「とりあえず、お前はまず自制心ってものを覚えろ!!」 幼馴染はしまりのない笑顔でニヤニヤとしているばかりだった。 END
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