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6月 登山編
「えぇーー、なんで俺がそんなこと」
「貴方に拒否権はないわ」
「んぐぐぐ!!」
くそ!こいつ俺が逆らえないからっていい気になりやがって
「あら?何か文句でもあるの?」
「いえ、全くありません!」
まぁ、怖いから仕方ないよね
「てかお前が話しかけて仲良くなったらいいじゃん」
「バカね、急に話し掛けたら警戒されるでしょ、そこで貴方が間に入って上手いことして欲しいのよ」
上手いことって俺も陽くらいしか友達いないんだけど…
「山登りの班は5人班、貴方と同じ班だからちょうどいいの」
「え"!まじか」
「…なによ、嫌なの?」
「いえ、めっちゃくちゃ嬉しいであります」
めっちゃくちゃ嫌だよ
「私たちの班の女子は木村さんと坂田さんね、来週までには私に紹介するように」
そう言って鈴木 蓮香は優雅に屋上を去っていった
☆
屋上から降りて昼飯の続きを楽しんでる途中のことだった
はぁ〜ーーー、無理だ俺が女子に話しかけて鈴木を紹介する?無理だ!俺をなんだと思ってる友達がちょっとほんのちょっと少ない普通の男子高校生だ別にコミュ力があるわけでもないし
「ねぇ、君」
しかも!相手はあの坂田 千鶴、木村 桃子ときた、クラス内カーストトップじゃねぇか!とにかく明るい坂田、おっとり系女子木村は仲が良くいつも2人でいる、そこに俺が入っていくだと?!無理だーー!
「おーい、きこえる〜ー?」
あのクソアマァいつか泣かせてるぜ!!
「うわぁ全然聞こえてないよ、よし!やっちゃえ桃ちゃん!」
「……りょ〜かい、え〜い」
「ぶべらぁ!」
と、突然目の前に足が!?顔面にクリーンヒットだ
「なにすんだ!!誰だてめぇ!」
「ごめ〜ん、千鶴がやれっていうから〜」
「あははは、今のは面白っかたよ」
げっ、坂田に木村!早速対面かよ
「けど、反応しない君が悪いんだよ?」
「自分の世界にはいりこんでたね〜」
「あ、あぁすまん、で何のようだ?」
こちらから行く前に来てくれるとは有難い早速こいつらと親睦を深めなければ
「君、保険委員でしょ?保険のノート渡しに来たんだよ」
「ノート提出は、早めがいいしね〜」
「そうか、預かっとくよ」
どうする?コミュ力がない俺は話題ふりなんてできないぞ
「ねぇねぇ、えっーと」
「片山だ」
「めんごめんご!って聞きたいんだけど」
「なにを?」
「鈴木さんと片山君って付き合ってるの?」
「は?」
「あははは、どうしたの?その顔面白っ」
「からかっちゃ、ダメだよ〜」
俺と鈴木が?んなわけあるか、まず俺はあいつが好きでもないし付き合ってもない
「付き合ってない!なんだそのデマ」
「へーそうなんだ!この噂広まってたからきになってね」
「噂?何でそんな噂が」
「だって屋上に行こって鈴木さんから誘ってたじゃん」
あ、そっかクラスの奴らはそれを見て俺と鈴木が付き合ってるって思ったのか…
アホか!!絶対ないね
「ぜぇーーーったい、ない!!」
「ふーーん、でも鈴木さんが仲良くする男の子きになるねぇ」
「いやいや、好かれるどころか奴れ、いやなんでもない」
あっぶねぇーー、奴隷って言いかけたぜ
バレたらこれこそ噂になるよ
「私も、気になる〜」
「だよね!あの薔薇姫がついに心を開いた人、気にならないっていう方がおかしいよ」
「おい、ちょっ近い近い」
やばい、2人とも美人なんだよなぁめっちゃいい匂いするし
「片山君」
「ビクッ!!あ、あれ〜?なんか後ろにものすごい寒気を感じる」
「私の命令忘れたのかしら」ゴゴゴゴ!
後ろを振り向いたらそこには…
「あ、ゴジラだ」
「お仕置きね」
「ぎゃゃーーーー!!」
これがのちに伝わる『昼休みの断末魔』という学校の七不思議の一つになるのはまた別の話
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