たわいのない日々

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「うーん。でも素材ってどうすればいいの? 死体から持ってくるの?」  昔だったらいざ知れず、さすがに現代の今では勝手に死体を手に入れるのは難しいことだろうし、犯罪である。  ある機関に頼めば、身元不明の死体ぐらい用意はしてくれるだろうが。 「さすがに現物はねぇ。ヌイグルミみたいにそれっぽく作ればあとはクロガネがどうにかしてくれるでしょ。最悪、お姉様に頼み込めばどうにかしてくれるわよ」  困った時のオカアサマなんだから。 『結局他人任せにしやがって』 「いいじゃんいいじゃん。クロガネ、今のうちに要望だけいっとけば?」 『どうでもいい。好きにしろ』 「やった! そうだ生前のオトウサマ、カッコよかったから、あんなカンジに出来るかなぁ」  長年、壊れていく個所から挿げ替えていったオトウサマの身体は初めの頃とは全く違う人物になっていた。  最後に使っていた身体はクロガネの精神が強く反映していたのか、随分と眼つきが悪くなっていたのだ。  クロガネからすれば顔の造作など気にもしないが、つばさは初めのシロウの顔の方が気に入ったのだろう。  背丈はどうするか、筋肉質がいいだの、眼元は涼しげなのがいいなど、とりとめのない考案が次々と零れていく。
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