その果ての刃

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「なんだ、聞いてなかったのか? このラブホの遺体ともう一か所、別の場所でも似たような死体が発見された。ここを見たら次に行くぞ。もちろん、運転はおまえだ、湯江」  直接見ていない為、どんなものかわからないが、かなりエグい死体らしいと付け加えられる。  こう短期間に死体が見つかる事は珍しい。  しかも、他殺だろうと一見してわかるものの、その残忍な行為が飛びぬけ過ぎている。  そんな死体が三体ともなれば、関連性を疑いたくなるのは当然のことなのだけれど、昨日が男性器切断、今が女性の乳房が抉られ、もう一体もエグいとなると身体の部位切断かなと安易に想像できてしまう。  だけど三体目は頭髪を含め身体の毛という毛が綺麗に剃られている女性の身体があった。 「犯人は複数でしょうか」  ブルーシートが被せられていた遺体を見て、再びシートを被せ直しながら私は隣にいた先輩刑事に聞いてみる。 「同一かもしれないな」 「どうしてですか?」 「手口が似ているからだよ」 「確かに、男性器・乳房・毛と身体の一部が取られていますが、男性ひとりに女性がふたり。同性相手にそういうことをするでしょうか」     
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