第一章 啓示の箱

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「要は気持ちの問題だ。それと場所ね。きっと箱も、都の悩める人びとになら、いろいろ助言をくれるんじゃないかな。だから、困っている人がたくさんいるところへ救いとして箱を持っていってみるといいよ」 「わかりました」  ムトウは目を輝かせて、大きく頷いた。 「きっと、父さんが都へ行けって言ったのは、その訓練のことですね! やってみます」 「ぼくも応援するからね」  テランは熱く拳をにぎってみせる。 「きみは独りじゃない。それを忘れないでくれたまえ」
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