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「竜生、ちゃんと抑えてる?」
「やってる!」
「ちょっと痛いけど我慢してね?」
俺が彼女の体を支え、悠人が腕を持って肩を──。
ゴキンッ!
「──ああっ!!!!!」
どちらも衝撃的音だったが、彼女はそのまま気を失ってしまった。
「かなりの激痛だからね、意識を保てって言う方が無理だよ」
「……お前、少しって言わなかったか?」
「これ以上怖がらせてどうするの? とりあえず、また外れないように応急処置するから出ていって」
「あ?」
「仮にも女の子。たとえ飼い主でも裸なんて見られたくないでしょう?」
誰が飼い主だ? そもそもお前はいいのか? と問いただしたいのは山々だが、いかんせん俺のほうが分が悪い。
だから大人しく部屋を出て、コーヒーを頼むことにした。
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