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「おや、気が利くね? 竜生」
「るさい。で、大丈夫なのか?」
「肩? 一発でハマったからね。でも一度外れるとくせになるからしっかり固定しないと。今は包帯で応急処置だけど、明日でもちゃんと病院に連れてって」
「……俺が?」
「買ったんでしょう?」
「……」
大反省だ。やはり闇オークションなんてものに手を出すものじゃない。あれだな、真夜中の通販と一緒で、あの場所は判断力を鈍らせる。
「ってか、きっと虐待を疑われるから病院選びは慎重に」
「は?」
聞き返す俺に、悠人はふぅっと息を吹きかけてコーヒーを口にする。因みに悠人は甘党で、砂糖はスプーン3杯、ミルクもカフェオレか? と思うくらい入れないと飲めない。なら、カフェオレを頼めばいいのに、あのボールが気に入らんらしい。
「あの子、何歳?」
話は戻り、俺は「16、だったかな?」と答えた。
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