ペットのしつけ

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「ちゃんとしつけろよ? トイレの場所はきっちりな? あと無駄吠えもさせないように」  俺の言うことをミイはコクコクと真剣に聞き、買ってきた子犬はその彼女の顔を見上げて尻尾を振る。 「で、名前は決めたのか?」 「……」  そう聞くと、ミイはキョトンとしてる。今まで生き物飼ったことないのか? ったく。 「まだ決めてないのか、まずは名前だろ?」 「……あたし?」 「は? 『アタシ』? そんな名前──」 「いえ、その……、あたしが付けるんですか?」 「俺が付けるのか?」 「だって、竜生さんが買ったし……」  待て待て。だから、俺はお前に名前を付けたわけじゃないぞ? 「そいつは、お前が欲しかったんだろう?」 「……」
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