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大体が、この旦那様と言う人は来る者拒まずなんだ(自分含め)。育ちがいいせいか何のせいか知らないけど、性善説をペロンと信じて疑わず、しかも見た目に弱い。ちょっと綺麗か可愛ければ引き寄せられて、それがまたちょっと気の毒な境遇だったり健気な様子だったりするともうダメ。あっという間にお心を奪われては気もそぞろになる。
旦那様のツボ
其の壱 綺麗若しくは可愛い
其の弐 賢い若しくは勤勉
其の参 志が高い
壱〜参まで満たそうものなら、直ぐに留学がーとか奨学生がーとか勤め先がーとかどうにかして支援したがり、つまりは目の届く所に置きたがり、触りはしないが目と心でこよなく愛でる。あれはもう変態だ(と、沢良木様が仰っていた)。
まぁ、だからと言って手当たり次第食い散らかすような真似はしないんだけど。ご領主だった若かりし日も、亡き奥方様以外には側室の一人も置く事はなかったそうで、受け入れる容量は然程大きくないと把握している。あの方は一人ずつしか愛せない。
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