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あ。血の気が引いた。凄い。人の顔ってこんな風にさーっと白くなるものなんだ。
「それはいけない………」
「随分と勝手な事を」
「いけない。絶対にいけない。貴方は私の前以外ではボタンの一つも外してはいけない」
「だから、……っ」
さっと体を掬い上げられ、あっという間に寝所まで連れ込まれた。そこからはもう怒涛の如くで。何度果てても許して貰えなくて。
「もうっ……!いい加減にしてくださいっ!」
「貴方を閉じ籠めてしまいたい……誰にも見せたくない……」
そんな必死の顔で言われたら堪らなくなっちゃうじゃないか。別に閉じ籠められる事も吝かではないけれど、俺が閉じ籠められてる間にこの人は自由に外へ出て行くのなら絶対ダメ。四六時中、俺が監視してなくちゃダメ。だから閉じ籠められる訳にはいかない。
「そんな子供っぽい嫉妬なんて旦那様らしくない……」
「嫉妬深くて何が悪い」
「……………」
ああもう。こんな男臭い目で見つめられたら、体がどろどろに溶け出してしまう。
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