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歌うように
鈴が転がるように
この可愛い声を聞くのは私だけだよ。
「エマの前では “俺” と言うの?」
「言いません。お忘れください」
「では私の前でだけ?」
「お忘れくださいっ」
こんなに赤くなって。まったく可愛い人だ。
「すぐにやにやなさる……」
「貴方が愛おしくて」
胸に抱き取り髪を撫でていると、やがてすうすうと寝息を立て始める。本当に、愛し子としか例えようもない程愛おしい。温もりを分け合って生きられる事もまた尊いと思う。
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