第三章 求められる覚悟~決意の証明

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 「芽生が俺を選んでくれて、本当に幸せだって思ってる。だから、これからは芽生と子供のために、もっとしっかりするつもりだよ」  二人の言葉に、昴流の母親が感慨深そうだ。  「昴流……ずいぶん変わったわね。やっぱり苦労すると変わるのね。そんな苦労はっていろいろ言ったけど、親って過保護だって実感したわ」  ここで彼女は夫を見た。  「昴流がここまで歩み寄ったんですから、貴方も意地を張り続けないの。  そんなこと続けたら、芽生さんや孫に会えないわよ」  それは困るようで、彼は息子に言ってきた。  「おまえが素直になったんだから、こちらも歩み寄らないと駄目のようだな。  婚姻届にサインしよう。西野さんのご両親にそう伝えなさい」  昴流に伝えると、次は芽生を見てきた。  「西野さん、貴女のような女性に選ばれて昴流は幸運だった。これからも息子をお願いします」  頭を下げられた芽生は(あわ)てた。  「そんな……私こそ、昴流くんに選ばれて良かったです」  勇気を出すのは大変だったけど、その分、嬉しさが待っていたと芽生は思った。  「良かったね、昴流」  耳元でささやくと、彼は芽生に微笑んできた。
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