第三章 求められる覚悟~決意の証明

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 冬夜は、その日、弥生(みお)が店に押しかけて神流(かんな)を殴ったと言った。そのことだと分かった。  「弥生の件でしょ。  冬夜さんに聞いた。びっくりした。弥生、全然、言ってなかったから。  私、大学休んだから、弥生、心配して来てくれたんだ。話さないでいられなかったの、やっぱり苦しかったから……  そんなことになるなんて思わなかった。ごめんね、無関係の人に話して」  芽生の言葉に昴流は首を振った。  「自業自得だ。  自分でも、やったことに吐き気がするほどなんだから、当然のことだ」  言った後、昴流は芽生を初めて正面から見てきた。その時、気づいた。彼の瞳は変わっていない。濃い、綺麗な茶色の瞳。どうして、すぐに思い出さなかったのか……  「だから聞いて驚いた。出来た子供産むなんて信じられないって。  普通なら、すぐに()ろすに決まってるから。芽生には申し訳ないけど、嬉しいって思ったよ」  昴流は、子供の存在を嬉しいと思っている。意外に感じた。彼にとっても想定外の妊娠のはずなのに……  「こんな形で妊娠させて本当にごめん。  養育費払わせてくれ。芽生が、安心して子供育てられる金額払えるように頑張るから」
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