プロローグ

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「連休はさ、北海道にツーリングに行かね?」 入学して二週間、ようやく大学生活に慣れてきたところで、そんなことを言い出した龍大に、聖は顔をぱあっと輝かせた。 相変わらず、バイクのことになるとマジ可愛い反応するし。 龍大は、顔がにやけそうになるのを堪える。 聖は無邪気にはしゃいだ声を上げた。 「行きたい!」 あ、でもさ。 「今からじゃ宿とかどーすんの?ムリじゃね?」 「高校んときの友達がさあ、北海道に進学して、一人暮らししてるはずなんだよな」 そいつんちに押しかけようかと。 「え…一人暮らしの家に二人も押しかけたらメーワクじゃね?しかも、連休だし、実家帰ったりどっか遊びに行ったりしねえの?」 聖はわりかし現実的だ。 そうだな、と龍大は素直に頷いた。 「とりま、連休の予定聞いてみる」 そんで、遊びに行っていいかどうか確認してみる。
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