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何度も数えてみるが、やはり7羽だ。あのちびすけを入れてヒナは6羽いたはずだ。親鳥の2羽を足せば8羽になるはず。
ということは、ちびすけはやなり・・・・・・。 がっかりした尚季のすぐ目の前に7羽のツバメが飛んできて、4脚あるガーデンチェアーの背もたれに別れて止まると、一回り大きな親ツバメが口に咥えていた青黒い石をテーブルの上に置いた。
「何これ? 中が光ってるみたいに見えるけど、俺にくれるの? 」
7羽のツバメが言葉を理解したかのように一斉に頷いて、その後、親ツバメがひっきりなしにさえずっている。
「何か説明をしているみたいだけど、俺ツバメ語なんて分からないし・・・・・・」
頭をかいて困った顔をする尚季に、親ツバメが羽で石を指してから、身体の前で翼の先を合わせて頭を下げる。
「ありがとう? 」
お礼を言っているのかと思って聞いてみると、ツバメがプルプルと首を横に振る。
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