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目を覚ますと、リルちゃんは星紳士のうでに抱かれていました。
「ここはどこ?」
リルちゃんが言うと、星紳士はリルちゃんをそうっと、まるでこわれやすいものをあつかうように下ろしました。
空はまっくらで、小さな星がいくつか見えるばかりです。
そしてその代わりとでもいうように、足もとの地面がきらきらと赤や青や黄色の光を放っているのでした。
「まあ、きれいな石!」
リルちゃんはしゃがみこんで足もとの石をひとつ、ひろいあげました。真っ赤に燃えるようなその石は、見た目よりもずっと重く、顔を近づけるとあわい空気のにおいがしました。
これはきっと、空のお星さまなんだわ。リルちゃんは思いました。空にかがやくお星さまが死んでしまったあと、こんなふうにきれいな石になったのよ。
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