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面目躍如
――イスズ・コーセイ様。
貴女に最後の忠告を通達させていただく。
今後も我々の秘密を一人で抱え込むのなら、こちらには貴女を抹殺してでも取り返す用意がある。
恐ろしければ、所長なり護衛に泣きつくといい。
強靭な精神に敬意を表して――
ソレイユは手紙を見て、思わずため息をついた。
イスズがこういう状況なので護衛がつけられたというのに、その護衛のソレイユが余計な迷惑をかけてしまっては本末転倒もいいところだ。
しかも、そのイスズはといえば、「ここまではっきり宣言してくれたら、かえってスッキリするかも」とあっさりしたものだった。
「ソレイユさん、買い物はおもいっきり私用なので、業務が終わったら付き合ってください」
「はい……」
護衛対象者に仕切られて、ソレイユは段々と騎士としての自信がひどく揺らいでいた。
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