第1球【始まりの季節】

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 パラパラと拍手が起こる。一部の場所から嫌な雰囲気を感じ取った。俺の気のせいだろうか……。  野球部の紹介ですべての部の紹介が終わった。進行役の先生を合図に新入生歓迎会が終わった。  1年の担任を筆頭に、自分たちのクラスに行く。  5階まであるスズテイ、5階に1年のクラスがある。  1年のクラスの横には、4年のクラスが2クラス。  4階は2年と3年のクラスになる。  俺は1年1組のクラスに入ると、金田先生は、好きな席に座っていいですよと言った。  皆、困惑していたが、好きな席に座り始める。  俺は扉側の一番後ろの席に座った。  横を見ると、あの金髪が座っていた。また腕を組んでいる。  金田先生は皆が座ったのを確認して、口を開いた。 「皆さん、入学おめでとう。明日からも遅刻はなるべくしないように来て下さいよ。悪さもしないように」  金田先生はふっと微笑み、クラスの皆を見渡す。 「この後、部活動見学も出来るので、皆さんも覗いていって下さいね」  金田先生は手を一つ叩き、解散と言って、お開きになってしまった。
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