第1球【始まりの季節】

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 クラスメイトはあまりにもあっさりとした終わり方で唖然としていた。  皆、ぞろぞろと教室を出て行く。  俺は早速グラウンドに野球部を見に行こうと思った。  廊下を出ると、目の前をあの金髪が歩いている。  俺は階段を使いグラウンドのある3階に出ると、下駄箱のあるロッカーの曲がり角を曲がる金髪が見えた。  俺もロッカーから靴を取り出し、グラウンドに向かう。  グラウンドの前方には、金髪の姿があった。俺は興味を惹かれ、そいつに駆け込んで話しかけた。 「ねぇ、君も野球部の見学に行くの?」  俺は優しい口調で尋ねた。 「うん、君も行くんだよね?」  そいつはメガネを押し上げながら言った。低い声音。 「俺、黒木って言うんだ。同じクラスメイトだぜ」 「うん、食堂の時、前に座ってたよね」  そいつは前を向きながら言う。  俺はそいつの記憶力に感心していた。  二人でグラウンドの端を通る。  照明灯がグラウンドを照らしている。  その中に四人の野球部員の姿が見える。  グレーのユニフォームが動き、キャッチボールをしているのが伺える。
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