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「あっはっはじゃないわよ!!剣技系と治癒系のジョブには天と地どころか、蟻んこさんぐらいの差があるんだから」
そ、そこまで、皆まで、最後まで言わなくても良いんじゃないですか?本当の事を言いすぎてクリティカルどころか、即死級の破壊力です。
漫画のタイトルっぽく例えるなら、
『もう息してないよ、横山さん』だな。フルボッコされた治癒師さんを医務室まで運んでくださるお医者様、誰かいませんか?
「うむ、確かに何故片腕のワシが呼ばれたのかは気になるのぅ」
「んだよ、グデンファーまで死体蹴りしやがって。普通に強いから呼んだに決まってるだろ?
いいか?戦力にならない治癒師がいるんだぞ。最強クラスの剣士を2人くらい率いれて何が悪いっ!!」
……あれれ?
自分で言ってて何だか涙がこぼれ落ちそうなんだが。力説すればする程心が枯れていくようだ。誰か回復アイテムを恵んでください。
「蒼の一撃での活動以外でクエストを受ける日がくるとはのぅ」
「ん?どした。正式依頼を申請しないとマズかったか?」
考えて見ればそうだ。グデンファーは生きた伝説級のレジェンドだ。ボッチなゲーマーとは違い、超がつく程の有名人様のスケジュールが簡単にほいほいと空いている筈がない。
あれ……俺の心が動いてないぞ?もしかして、俺も俺を苛める加害者側になってない?
「そんな事は無いから安心しなされ。チームを通さず直接誘いに来た人間はお主が初めてなだけじゃからのぅ」
ほほぅ。グデンファーはもしや俺と同じボッチ系難民かな。確かに言われてみれば、グデンファーは常に近寄り難い独特の覇気を纏っている。
グデンファーの間合いに入れば即殺されそうな気がしてならない。
もしかして、他人とどう接して良いかわからない系の人か?もぉ~。ボッチならそうだと早く言ってくれよ、めんどくさい奴だな。俺が気づかなかったら、グデンファーは一生ボッチのままだったかもしれないって事だな。
またつまらぬ人間を救ってしまったようだ。俺も罪な漢だぜ。
「リコ殿。今回は所属ギルドとかは抜きでお願いしたい。今日は勧誘などせぬから安心して過ごされよ」
「えっ?!あ、あの……助かります」
「おいおい、闘う前から何もう硬くなってんだよ、リコは。楽に行こーぜ、楽に」
「もぅ!!ヒトの気も知らないでぇ!」
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