警察庁祓魔課の消滅 忘却の魔女編

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警察庁祓魔課の消滅 忘却の魔女編

警察庁祓魔課の消滅 忘却の魔女編 マダムルーリーと呼ばれた変わった人物の屋敷が、奥多摩に存在していた。 マダムは資産家であるが人情家でもあり、昔から慈善事業と名のつくものは全て行なっていて、当然ながら住民の信任が厚い人物でもあった。 その日、マダムの誕生パーティが屋敷で広く行われた。 地元の素封家から近所の農家まで、資産の寡多に関わらずマダムと懇意にしている全ての人間が一堂に会していたという。 大きなケーキが運び込まれ、総勢40人の誕生歌の合唱が鳴り響き、多数のクラッカーの破裂音に紛れて、それは起きた。 どさりと人が倒れた。気づいた数人が悲鳴を上げた。 酔って倒れるには早過ぎた。うつぶせに倒れた男の頭部から、細く血が流れていた。 「きゃああああ!誰?!」 射殺された被害者のことを覚えているものは誰1人いなかった。
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