不協和音

2/5
前へ
/102ページ
次へ
〈不協和音〉 には、わりと早い段階から、 気づいていた。 洗い物やごみ捨てをしてくれることは、 ほぼなくなった。 でもそれは、前述したように、 できればでいい、だったから。 反面まぁ、 「いや、でも、帰ってきて、 洗い物あったりしたら、しんどいと思うから。 ボクに出来るの、そんくらいやし。」 その言葉は、紛れもなく、 キミがいってくれた言葉だったのになぁ、、 と少し残念には思ったかな。 生活は逆転。 仕事に行く前のお見送りもしてくれなくなった。 求めてしてくれてたわけじゃなかったけど、 いつもしてくれてたこと、 それは[元々そういう性格の子]だったわけじゃなく、 極めて、よい表現でいうなれば [無理をしてくれてたんだな]と、 思いながら、 眠るキミをみながら、 複雑な思いにかられながら、 仕事に向かう日々。
/102ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加