206人が本棚に入れています
本棚に追加
/331ページ
「え、んそ、だね」
俺の目の前には草花と岩などを配合したプラモモデルの〈マッチョ君〉がただ茫然と立っているだけであった。
「それで、そのマッチョな人形はどうなるので?」
「ん、とね」
「兄さん」
妹唖然。
「弟よ」
姉ちゃん唖然。
「それ以上きかないでえええええええ」
弟でありときとしては兄さんである俺は涙を流しながら、そこに意気消沈していた。
というか、勇者は姉だろとか、
妹だろとか俺以外の鑑定できる人たちが言い争っているわけで、
俺は召喚されたけど必要ないわけで、
どうしろというんだこの状況を。
俺にこの状況を変えるすべがあるのか、
ないにきまってんだろうが。
「みなの総意は決まった。確かにお主の右手の文様は勇者の文様だ」
てか気づかなかったんだけどおおお、
てかこの文様プラモデルのマッチョ君だしいいいいい、
最初のコメントを投稿しよう!