第十九話獅子探し

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第十九話獅子探し

 朝飯は姉が管理しているので、こちらはなんともいえない、  姉はパンと干し肉でサンドイッチをつくっていてくれたらしい、  朝飯に俺と妹と姉は姉の料理に舌鼓をうけつつ、  ゴブリンの廃墟とお別れすることとなった。  昔はゴブリンの集落と呼んでいたが、  いまではそこは廃墟となり、  新しい住民を待ち受けているみたいな感じになっていた。 【天海の山】の獣道を登り続けること数時間、  さすがに妹の足は限界になろうとしている。    姉はくそ馬鹿力と、異常な身体能力のおかげで山登りは平気だが、  妹は勉学の知識は化物級だ。しかし肉体能力においては俺よりも低い、    俺はといえば、どちらかというと貧弱の分類だろう、  ただし昔サッカーをやっていたということがあり、  ある程度の体力は身についている。 「のるか?」 「うん」  と俺の誘いに、妹はがきだったころのことを思い出しているのだろう。  俺の背中におんぶされる妹、   がっちりお尻をつかんで、おちないように支える。  やっぱりお尻がでかいし、むちむち感が半端じゃない、   やっぱり彼氏ができたらその彼氏をこの世から抹殺します。  妹はるんるんと鼻歌を歌いながら、   俺と姉は周りに慎重に気をくばりながら。
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