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第三十話最強のクソ爺
旋風のジェスタ、怒号のジェスタ、へっぴり腰のジェスタ。
無敵のジェスタ。ゴリラのジェスタ。鶏のジェスタ。
彼にはたくさんの異名がついていると、すこし前に女将さんがぐちついでに説明してくれたのだ。
ジェスタとは99歳になる女将さんの父親であり、いつも修行といって山のてっぺんで武術の稽古をしており、たまに隕石を破壊しているらしいのだ。岩をなぐると、
岩が吹きとび隕石を落とすといわれ、
隕石のジェスタ。惑星のジェスタ。宇宙のジェスタとも呼ばれ、
アセロラン王国での勇者の1人として数えられている。
だがジェスタには勇者の証であるマッチョ君の印は存在しておらず、
そのことからとりあえず放置ということになったらしい。
女将さんがにこにこしながら、説明してくる。
娘さんはジェスタ老人に怒りの言葉やののしりを続けているが、
ジェスタ老人はどうやら耳が遠いらしい。
「あのお爺様って、きゃ」
姉がお爺様を指さした瞬間、
姉の胸にダイビングして胸をもみしだく痴漢が発生しました。
「な、なにをするのだああああああああああ」
弟として絶叫。
「その胸は俺のものだーーー」
「その目じゃ」
どうやらジェスタ老人が姉の胸をもみもみしていた。
姉の顔がどんどん赤くなっていき、
どんどん紫になってくる。
い、いかん。
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